歌集 ここでのこと

歌集 ここでのこと

販売価格: 1,650円(税込)

ELVIS PRESSより、『歌集 ここでのこと』が入荷しました。

愛知県にゆかりのある9人の歌人、谷川電話、戸田響子、小坂井大輔、寺井奈緒美、辻聡之、野口あや子、千種創一、惟任將彥、山川藍が、県内の様々な場所を想いながら作歌したアンソロジー歌集です。

愛知県文化芸術活動緊急支援金事業/アーティスト等緊急支援事業「AICHI⇆ONLINE」の企画の一環で制作した1冊。

装画、挿画はイラストレーター、宮崎信恵(STOMACHACHE.)。



新型コロナウィルスの感染拡大により、当たり前のように続くと思っていた私たちの日常は一変しました。特に、他者との対面での交流や、移動の自粛を求める‟要請”が私たちの生活とこころに与えた影響は小さくないものでした。

地球に住むすべての人にとって無関係ではいられない今回の事態ですが、各々の事情や環境によって受ける影響は様々です。また、移動が難しくなり行動範囲が狭くなったことで「世界が狭くなった」という声も散見しましたが、一方でこれまで見過ごしてきた半径1キロくらいの地図の解像度がぐっと上がったと見ることもできるのではないでしょうか。個々(ここ)の断片的なシーンと世界を同時に襲った未曽有の事態という大きなものがたり。ミクロとマクロの視点を行き来することで、自分の居る場所を改めて意識することができるのではないかと思います。

今回のプロジェクトでは、愛知県に縁のある歌人に「ここ」(HERE)で生まれた歌を制作していただきました。今、「ここ」から見える、個々の感じる景色、感情。これらの短歌を通して、愛知の新しい見方や解釈が生まれることを楽しみにしています。
(企画:ON READING)