新月 New Moon / 堀田真悠
新月 New Moon / 堀田真悠
販売価格: 3,300円(税込)
人間の話した声は消えてはいない、虚空に彷徨いながらいつまでも波動しているのだ......。
そう語った文学者がいた。闇には、過ぎ去った声や身振り、そして心ではなく魂が充満している。
空虚ではなく充実としての闇――。人や魚、植物や動物の輪郭とは、闇にうがたれた穴の形状にすぎないのではないか。暗黒で見られる夢もまた、実在する闇と思われる。本写真集は、新月=暗がりの視座から世界を逆転させて見せる。
「 私は人より夜目が利きます。目を凝らさないと見えない闇の中もスッと見えてくる。でもどうしても見えない闇がある。人が未知なる宇宙に惹かれるように、私も見えない闇に惹かれ進んで行く。その途中、すれ違うわずかな光を切り取りまた惹かれるがままに先へ進む。闇に潜む何かに期待して。」(あとがきより)
したたかに、和のテイストをただよわせつつ、エタイのしれない暗がりの気配が、にじむように映り見えてくる。 作者は、不思議な体質と観念と、それを表現にかたち作る技術と才能の持ち主である。見ているうちに、スッと怖くなってくる。 ――――森山大道(写真家)
超新星の輝きを発する新人がまた登場してきた。 といってもまばゆい昼の光ではなく、すべてを闇の色に染めあげ、 ブラックホールに引き込んでしまいそうなパワーを感じる。 現代の「淋派」とでもいうべき独特の装飾性も見逃せない。 1992年生まれという若さ! 次に何が出てくるのか、目を離せなくなりそうだ。――――飯沢耕太郎(写真評論家)
そう語った文学者がいた。闇には、過ぎ去った声や身振り、そして心ではなく魂が充満している。
空虚ではなく充実としての闇――。人や魚、植物や動物の輪郭とは、闇にうがたれた穴の形状にすぎないのではないか。暗黒で見られる夢もまた、実在する闇と思われる。本写真集は、新月=暗がりの視座から世界を逆転させて見せる。
「 私は人より夜目が利きます。目を凝らさないと見えない闇の中もスッと見えてくる。でもどうしても見えない闇がある。人が未知なる宇宙に惹かれるように、私も見えない闇に惹かれ進んで行く。その途中、すれ違うわずかな光を切り取りまた惹かれるがままに先へ進む。闇に潜む何かに期待して。」(あとがきより)
したたかに、和のテイストをただよわせつつ、エタイのしれない暗がりの気配が、にじむように映り見えてくる。 作者は、不思議な体質と観念と、それを表現にかたち作る技術と才能の持ち主である。見ているうちに、スッと怖くなってくる。 ――――森山大道(写真家)
超新星の輝きを発する新人がまた登場してきた。 といってもまばゆい昼の光ではなく、すべてを闇の色に染めあげ、 ブラックホールに引き込んでしまいそうなパワーを感じる。 現代の「淋派」とでもいうべき独特の装飾性も見逃せない。 1992年生まれという若さ! 次に何が出てくるのか、目を離せなくなりそうだ。――――飯沢耕太郎(写真評論家)