0世紀を代表する作家、ガートルード・スタイン唯一の児童文学"世界はまるい"が入荷しました。
子どもたちへの贈りものとして書いた、ちいさな女の子ローズの物語。
えんえんと続くローズの、イメージが連鎖してゆく思考の流れを文章化した独特の文体は、80年の時を経ても変わらない魅力に驚かされます。
"おやすみなさい、おつきさま"で知られるクレメント・ハードのピンクとブルー2色の美しいイラストがスタインの文章を彩ります。
1939年刊行のオリジナル復刻版で初邦訳。
ガートルード・スタイン GERTRUDE STEIN(1874-1946)
ことばの実験をした作家。アメリカ、ペンシルヴァニア州の裕福なドイツ系ユダヤ人の一家に生まれる。ラドクリフ大学で草分け的な心理学者ウィリアム・ジェームスに師事したのち、ジョンズ・ホプキンズ大学医学部を中退、兄レオのいるパリへ移り、生涯をパリで暮らした。セザンヌをはじめ、無名時代のピカソ、マチスなどの絵画の収集家で、ヘミングウェイに文章の手ほどきをしたことでも知られる。おもな著書に『三人の女』『やさしい釦』『アリス・B・トクラスの自伝』など。
クレメント・ハード CLEMENT HURD(1908-1988)
アメリカのイラストレーター、絵本作家。マーガレット・ワイズ・ブラウンの絵本『おやすみなさいおつきさま』や『ぼくにげちゃうよ』のさし絵で、広く親しまれる。イエール大学で建築を学んだのち、画家を志してパリへ渡り、フェルナン・レジェに師事。その後、生まれ故郷のニューヨークに戻り、ブラウンのすすめで、絵本の仕事をはじめる。妻のイーディス・サッチャー・ハードとの共作も多く、『かあさん ふくろう』、『ぶんぶんむしとぞう』など、100冊以上の絵本を手がけた。